「むかしばなし」と対話のお話~いつもの日課も対話の練習に!?~

今回お話しするのは…、「むかしばなし」について。
対話とどのような関係があるのでしょうか?

ふと、日常的な子どもたちとの生活の中で自然と対話をするチャンスはたくさんあるのだと感じました。
そして、今回も私が幼かったころに体験したことと一緒に「対話×むかしばなし」について考えていこうと思います。

1.むかしばなしって疑問だらけ

皆さん、大人の方も誰もが一度は読んだこと、聞いたことがあるベストセラーと言えば日本昔話!

幼い頃に寝る前に読んでもらったり、アニメでも放送していましたから皆さん知っているはず。
今は、子どもがいるのでほぼ毎日読んでまーすという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

この昔話は、対話の良いトレーニングになるのではないか!と思い続けてきたので、今回は私の体験と共にこのメソッドを紹介していきましょう。

昔話って子どもたちにとっては、「すごく不思議なお話」であることを知っていますか?
私は、幼い頃はこの昔話に疑問を持っていたことを今でも覚えています。

例えば、桃太郎を例に挙げていきましょうか。
お話のフレーズの隣に、疑問や考えたことを書いていきます。

むかし、むかしあるところに…(むかしってどれくらい前?)(どこだろ?東京?)
おじいさんとおばあさんがいました。(自分のおばあちゃんは63歳だけど、もっとかな?)

おじいさんは、山に芝刈りに(しばかりって何だろう?)
おばあさんは、川に洗濯に行きました(なんで洗濯機使わないのかな?)

おばあさんが、川で洗濯をしていると、川上のほうから大きな桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。(どれくらい大きいの?)

おばあさんがその桃を拾い、家へ持って帰りました。(重くないのかな?)
家に着くと、おじいさんがその桃を2つに包丁で割りました。

すると、その中には元気な男の子の赤ちゃんがおりました。(!?果物から赤ちゃん生まれるの!?)

どうでしょうか?疑問がいちいち出てきてお話に集中できないどころか、それを聞きたくてうずうずしてしまうのです。

子どもにとって、昔話の内容というのは現代社会から大きく離れた遠い昔に書かれたもの。でも、子どもたちはたった数年しか生きてきていないので、過去の時間軸を理解できません。そのため、常に物を申したくなってしまう。けれど、面白いお話はどんどん進んでいってしまう…。ああ、どうしよう。もう小さな頭の中はパニック状態です!

幼い頃、なぜ私たちはあんなに昔話に引き付けられていたのでしょう?なぜ、シェイクスピアや森鴎外の書いたお話ではなく昔話だったのでしょうか?

それは、「疑問」の数だと私は考えているのです。頭を使いながら、わからないところをいっぱい大人に聞きたいところだけれど、次々に出てくるので処理できない。頭オーバーヒート、ゆえに爆睡(笑)。

今回は、この疑問だらけの昔話を「対話」にうまくつかっていきましょう!

2. 読む範囲を子どもと一緒に決める

こんなに疑問が出てきてしまっては、いつまで経っても桃太郎は鬼ヶ島に行くことができず、子どもたちはエンディングを見届けることなく、頭を使過ぎて睡眠モードですね。

時間が限られている夜の睡眠時間前などは、読む範囲を決めることが良いかと思います。
「今日はここまでね。明日はここから読むね。」といったように約束をしておくと、限られたページの中で疑問を探すことに集中することができるようになるため、さらに深い考え方をできるようになるかもしれません。

結局、一気にエンディングまで読み進める必要がなくなるため、ただ読みながら疑問をぶつけられるという活動から、昔話を考える材料として読むという活動に変えることができるかもしれません。

一緒に決めた範囲を決められた時間で、落ち着いたペースで読むことができるので、落ち着いた対話を生むことができるようになると思います。

3. 疑問をノートに書きこんでおく

これは、むかしばなしを読んでいらっしゃる保護者の方に挑戦してもらいたいことですが、子どもたちが出した疑問を書きおめておくノートを用意するということです。

子どもたちの疑問を書き留めておくことには、メリットがいくつかあります。

1つ目は、子どもたちの考え方がよくわかるようになるということです。どんなものに興味を示しやすいのか?どんな性質の疑問を多く考えているのか?などです。


例えば、お話の中に出てくる動物や植物についてよく聞いてくるという子は、自然科学などに興味を現在は持っているということが分かるかもしれません。もしくは、よく「なんで?」や「どうして?」というような、モノの本質や登場人物の心情について疑問を出す子であったりしたら、人の心の変化に敏感であったり、因果関係に興味があったりという傾向を理解することができるかもしれません。疑問のぶつけ方によって、その子の性格に合った育て方を考えていけるきっかけになるかもしれませんね。

2つ目は、そのノートに書いた疑問を基にして、対話を生むことができるかもしれません。睡眠前は時間が限られてしまうから、簡単な返答で終わってしまうことが多いかと思いますが、時間があるときに対話をしてみようと思った方は、このノートに書き留められた過去の問いについて深堀りできる対話ができるかもしれませんね。

3つ目は、子どもたちの成長記録として保管ができるということです。アルバムの写真などを大事に保管している家庭は多いですが、問いを保管している家庭はあるでしょうか?子どもたちの問の立て方や興味の示し方をむかしばなしに限らずに保管しておくことで、成長記録として確認できるようになるかもしれません。思い出を写真に記録しておくのも良いけれど、問いも思い出として記録してはいかがでしょうか?きっと、大事な生涯の遺産になるはずです。

4. まとめ

むかしばなしが子どもたちの対話を生む材料であることは、お分かりいただけたでしょうか?何気に意識しないで普段行っている活動も、時には意識することによって「対話を生むきっかけ」になりうるということです。

むかしなばなしに限ったことではなく、これは日常生活のあらゆるところに転がっているかもしれません。テレビを見ている時なんかは、かなり子どもたちが「なんで?」と聞いてくることが多いのではないでしょうか。子どもたちの疑問に常にアンテナを張っておくことで、対話を自然に埋める家族へと成長することができようになると思います。

成長記録として、子どもたちから出た問いを書き留めておくことは自由ですが、思い出として目の見えない問いを文字として記録をしてみたい方はぜひ挑戦してみてください。この記録をきっかけにして、さらい深い対話を生むきっかけとなったり、子どもの育て方を決める材料になったりと、メリットがたくさんあると思います。

対話は日常生活のあらゆるところに転がっています。それを逃さないで捕まえられるようになりたいものですね。

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