九州大学・大学院・名誉教授 私は、理系研究者なので議論には慣れているが、対話に不慣れであることを定年退職後に気付いた。 それで、対話を練習するために哲学(対話)カフェに参加するようになった。 それが契機となり、Visual Thinking Strategies(VTS)に偶然に出会った。
そして、2019 年にアート対話カフェの創立に関わり、以来その活動を手伝っている。
VTS では、その体験者が容易に証拠推論(=証拠に基づいて論理的に物事を考えること)ができるように、問いかけに工夫がなされている。その結果、VTS を数回体験するうちに、子どもでも証拠推論 が自然に習慣として身につく。このように優れた教育方法でもある VTS が日本で広く浸透し、事実 (証拠)に基づいて考える人が増えることを願っている。