Intrapersonal dialogueって? ~「自己との対話」で子どもたちの行動を変えていく~

今回は、ズバリ「Intrapersonal dialogue」についてお話していこうと思います。
「英語の話するんですか?(怒)」
「英語には拒絶反応が…。」
「横文字って難しい…(汗)」

という人も大丈夫です。別に、英語の話なんかしません。後でも説明するように、うまい日本語訳が見つからないだけです…。

この「Intrapersonal dialogue」と子どもたちの成長について、今回は語っていこうと思います。

1.Intrapersonal dialogueってなんだ?

そうですね。まず、この単語についての説明をしなければならないですね。

解読するにあたってIntrapersonalとdialogueという意味に分けて説明します。

Intrapersonalは、「個人内の、内部葛藤」という意味が存在します。

Dialogueは皆さんが、ご存じの通り「対話」という意味です。

読み方は、「イントラパーソナル・ダイアログ」。

合わせて、「個人内の対話」。簡単でしょ?

もうお気づきかもしれませんが、これは自己との対話を意味しています。

私たちが、普段使っている「対話」には2人以上の人間が思い浮かぶと思います。
これはあえて言えば、「Interpersonal dialogue」といういい方になります。先ほどの単語と同じように見えるかもしれませんが、「Intrapersonal」ではなく、「Interpersonal」です。この単語には、「人間の間の」という意味が含まれているので、皆さんが想像する普段の対話となるわけです。

ここで、この単語の意味が分かったら、次は子どもたちにとってなぜこれが重要なのかを、説明していきます。

2.子どもたちに必要な「自己との対話」

なぜ重要なのかを、先に述べてしまおうと思います。それは、

子どもたちが「自分自身の行動を客観的に観察する力」を養うことができるからです。

この力とは、具体的に言うと、自分の行動を客観的に観察した後に考え、反省し、相手の気持ちや行動の意味を理解することができる力です。

通常、私たち人間は独自の精神世界を持っていると思います。それは、客観的には観察することができません。しかし、その精神世界に基づいた発言や行動を人はとることがあるので、同じ文化を共有する日本人同士でも、互いに理解できないということが多々あります。

大人になれば、ある程度「自分の独特の世界観や人との違い」を見つけることができるため、相手が自分のように行動しなかったり、理解できなかったりすることを事実として受け入れることができます。

しかし、子どもにはそれがすごく難しい。私も実際にそうでした。

そもそも、みんなが違うということを受け入れるのがものすごく難しい。知識として学校で教えてくれるわけでもないし、相手の頭の中をのぞくこともできないのだから。

特に、思春期に入るといわゆる「自分探し」が始まり自己の確立が始まります。自尊心や自分だけに絶対的な価値観について気づき始める時期なのです。だからこそ、なおさら自分の外の世界を理解するのが難しくなってしまうという経験をしたことがあります。クラスメイトが言っていることや意味が全く分からなかったり、会話すら成立しないときもありました。

でも、私は徐々に年齢を重ねるにつれて、自分とは似ている世界観を持つ人もいるけど、全く違う世界観を持っている人がいるのだと学ぶことができてきました。それは、「自己との対話」を繰り返した結果からでした。

ふと、相手を傷つけることを私が言ってしまったんでしょうね、あの時(そのような意図はなかったが)。でも、確かに話していた子の表情が曇ったことに気が付いたんです。その後、それが妙に気になって四六時中考えるようになりました。その時以来、私は自分の行動を振り返り、自分の発言を客観的に認知することができるようになりました。毎日、寝る前に「自分のその日の行動と発言を振り返る」ということをしています。

そして、自問自答することがくせになっています。

「なぜ、あんなことを言ったのだろう?」
「なんで、あの時こうしなかったのだろう?」

というように、反省をしています。同時に、相手の顔も会話なら思い出せるので、

「あの子の顔、不愉快そうだったかな…?」
「怒らせたよね…。」

と、考えることが常です。

でも、自分に問いかけることで「次の行動を見出せる」。

「明日は、謝ろう。」
「次は、絶対にやってみよう」

と。誰にも言われず自分で行動することができるようになってきたのです。おかげで、今では自分自身の考えに基づいて行動できるようになりましたし、相手の反応を見て自分の行動を改めることができています。

私のこのような体験から、自問自答すること=自分との対話→自発的な行動変容という結果を出し、成長することができました。

このような力を是非とも、自然に身につけられるように大人のみなさんには促してもらいたいと願っています。

3.「自己との対話」を身に着けるためのアイディア

では、どのようにして自分との対話を子どもたちができるようになるでしょうか?

それは、自分自身へのフィードバックをする機会を増やしていくということにあると思います。

これを実現するには、もちろん「道徳」などの心について考える授業のほかに、日記がという方法もあると思っています。

私は、日記はつけていませんでした。というより、苦手なんです。継続的に何かをコツコツするのが…。でも、自分自身の反省を、言語化してそれを自分自身に見せるということが大事だと思います。

例えば、連絡帳に「今日の失敗は?」や「今日のできとことは?」などといったように、毎日継続的に同じ時間(帰りの学活など)に振り返りをさせてあげてください。そして、「なぜそう思うのか?」という根拠もこの時に必ず意識して、子どもたちに書いてもらってみると自ずと行動の情景が見えるだけでなく、相手の表情や感情、自分の表情と感情も客観的に観察されると思います。

こうした自分自身の振り返りは、自分の理解だけでなく、自分の生きている世界、その周りの人の理解にもつながっていくと信じています。「自分とは誰か?」を探していくのに夢中になるだけでなく、「相手も誰か?」ということを同時に認知しながら、成長できる子どもに育つといいなと思います。

4.まとめ

学校で金子みすゞの「みんな違ってみんないい」と言葉では習います。

でも、その本質を理解するのは人生経験を量的な意味で積んでいない子どもたちには、大変難しいのです。これは、知識ではなく、知恵だと思います。

このような、知恵を身に着ける訓練に「自己との対話をする力」を伸ばしてあげることは、きっと子どもたちの未来を一段と明るくする可能性を秘めていると思っています。

対話というと、いつも誰かが存在している気がするけれど、私たちは現実世界と自己の精神世界という2つの世界に生きていると思います。私たちは、つい何かに追われて時間がないと現実世界にとどまってしまう…。

これは、しょうがないこと。でも、子どもたちは今ある現実世界より各々の持つ精神世界を豊かなものにしていくために、自分自身をよく理解して、相手の世界も理解することが大事です。だからこそ、対話を使って「自己の精神世界に帰り、自分と対話する」ことが、現在の忙しい社会で生きていくための力となると思うのです。

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